2014年12月の記事

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海賊に恋をして 51

『ユノさん……僕……ユノさんが……』その先はユノの唇に塞がれる。まだ傷の残る痛々しい頬……左目の下に浮かぶキラキラと光る昔の傷跡…。目の前でしっかりと見えたその人の過去……もう…一人で傷付けたくない……その傷を…自分が…受け止める………。受け止めたいんだ………。チャンミンはその身をユノに預けた………。ユノへの向けるたったひとつの心のままに……。『ユっ……ユノ…さ……』息継ぎも出来ない程の深いキス……抱き込まれる身体が…いつの間にか...

海賊に恋をして 50

『チャンミン…これは俺のなんだ……』そう言ってアーチ型の窓の前に立つ人……。今…目の前に居る人が…王族の人間……王の……息子………あまりに突然の告白…そして、そんな真実を離しながらも、今にも消えそうな程の儚い表情……。チャンミンはその背中を黙って見つめた。この人の言葉を待とう………この人の全てを…知りたい…………。ユノは溜息交じりの中で再びチャンミンの名を呼びながら、今日もまた…月を見上げる……。『チャンミン…俺はこの世に存...

海賊に恋をして 49

『これは…俺のだ……』そう言ってユノは手にしているペンダントをぎゅっと握りしめた。王族の…証し……それが…ユノのもの……。ユノの言葉が上手く頭に入ってこない。王族の者しか手に出来ないものをなぜユノが……。ユノは…この海賊船の…船長。しかしそれは名ばかりで…本当は国の秩序と敵国の監視が目的と知った。表向きは残忍な海賊船。でもその中にはたくさんの愛と想いが詰まっている事を知った。国王と繋がっていると分かったが、だと...

海賊に恋をして 48

せっかく淹れて来た紅茶も冷めてしまった。それでもユノさんが真っ直ぐ僕を見ている…。膝の上に置かれた手が忙しなく握られたり…閉じたりしている。僕はただ待った。ユノさんの言葉をだた…待った…。聴こえるのは…もう生活の一部になってしまった波の音……。最初は慣れなかった船の揺れも、今では心地いいと思えるようになった……。海の上に存在する全てに身を任せながら、チャンミンはユノからの言葉だけを待った。ユノが抱えている...

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