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海賊に恋をして 41

『ふっ……これは上物だな…おい……』

『おい、お前…見張りしてろ!』

『はっ…はいっ…!』


一番後ろにいた若い男が、
船長室の入り口に走り去る。


チャンミンは何が起こっているのかもわからないまま、
握りしめていた短剣を胸の前で構える。


『こいつが…船長の……か……
噂には聞いていたが…これは美しい少年だ……』

『あぁ…確かに……。
どうするつもりだ?
このまま連れ去るか…?』

『待て…このまま手を出さずに綺麗なままってのは…惜しいじゃないか…』

『ん…?どうするんだ…?』

『どうするって…?
あの船長に見せつけてやるのさ…
一番大切な宝石が曇るのをなっ!!


その言葉と共に、
屈強な男がチャンミンの肩に掴みかかる。

『やっ……やっめっ!!』

必死に構えた短剣。

それすらあっと言う間に男に引き取られてしまう。

『見た目に似合わずうるせぇガキだな…大人しくしてろ…』


凍り付くような低い声がチャンミンの耳元で響く。

そして、
喉元を押さえつけながら、そいつがチャンミンの身体に跨った。


『おいっ!傷付けるって…それかよ…
相変わらず、お前も好きだな。』

『うるせぇ。お前にも遊ばせてやるからな。

でも最初は俺だ…。

腕を抑えろ!!』


後ろに立っていた男が、
チャンミンの両腕を拘束した。

跨る男の力は半端なく強く、
上半身はびくりともしない。

チャンミンは必死になって両足でその男の背を蹴り、
必死になって抵抗する。

『やめろっ!!僕に触るなっ!!』

その言葉は男の荒い息遣いにかき消される。



なに……?

なに!!

僕に…僕に何をするんだ!!





自分の身に何が起こっているのか分からない。

分かるのは、

首筋にかかる臭い男の息……

そして、

上着をたくし上げ、

腹に触れる冷たい手……


ユノにしか触られた事の無かったチャンミンは、
その気持ち悪さに吐き気をもよおす…。



『うう……うっ……』


違う……違う……嫌だ……嫌だっ!!


『こりゃぁ…船長に慣らされてるわけでもなさそうだな…
まぁ…そっちの方がいいってもんだぁ…』


華奢なチャンミンに覆いかぶさる男の力はあまりにも強い。

もはや身体を拘束されているチャンミンには、
なす術がない…。


自分はこのままどうなってしまうのか…

殺されてしまうのか……

2度とユノに会えぬまま、
このままこの男たちに………。






嫌……

やだ………

僕は約束した……

ユノさんと約束した……



ユノさんじゃなきゃ……やだっ!!


だけど……

だけど…………!!





『ユっ……ユノさん……たす……けて………』




男の手がズボンに触れる。



嫌だ……嫌だ…………僕は……どう…なるの……




瞳に浮かぶ涙が…視界を遮る…………。




『ユ…ユノさん……』


『何度呼んでも無駄だ。

待ってろ…お前の知らない世界を…教えてやるからさ……』



男の手が肌を這う……





やだ……

吐きそう……

気持ち悪い……

や………やだ………




助けて……助けてユノさんっ!



『残念だが…あいつはこねぇよ…

あいつが今、ここに来ないって事は、あいつも俺たちの罠にハマったはず…

今頃…船長もお前の様に両手を拘束されてるはずだぜ?

残念だったな…坊ちゃんよぉ…』





そんな……


うそ……


うそだ………


やっ……やだ………




見上げた先に見えるのは、
隠し部屋の天井と、
自分の上に跨る男の頭……


そいつの触れる手が…刃の様に……心に突き刺さり、
絶望へと…変えていく…。


自分はなにをされるのだろうか……


もう……2度と……ユノさんには…会えないのだろうか……


せっかく想いを伝えた。

せっかく……愛してると…言って貰えたのに………


どうして…こんな目に……


どうして…………


チャンミンの身体を這っていた手が、
首筋から頬に流れる瞬間、
その手が止まった。


『ん…?このダイヤのピアス…上物じゃないか……

片方…だけか…。

まぁ、いい。

おい、それを取っておけ。』


『あぁ。』



両手を抑えていた男の手が、
チャンミンの耳たぶに触れた。


『やめろ!!これだけは…ダメ……これだけは……』



このピアスはユノさんに貰ったんだ……



ユノさんに……



証しだって……


ユノさんのものだって言う…証しだって……

そしてこのピアスは、

僕の決意……

僕が海賊船に乗ると決めた決意……
ユノさんへの愛……

その想いの全てなんだから!!

チャンミンは最後の力を振り絞り、
身体を大きく揺らしてピアスに触れられない様に暴れる。

『おい!動くな!!』

『止めろ……やめろーーー!!触るなっ!!!』


チャンミンは必死になって頭を振った。

その手に触れて欲しくない大切なピアスを必死になって守る。



『いいかげん、大人しくしろ!!!
俺がお前を良い様にしてやるからよ!!』


その声と共に、
跨っている男の拳がチャンミンの頬に振り落とされた。


『うっ…………

やっ……めろ…………

どんな目にあったって………これだけは……渡さ……ない………


死んだって絶対に渡さない!!』


必死に動かす身体とは裏腹に、
失われていく体力と、
なにも抵抗できないチャンミンは、
歯を食いしばって男を睨み上げた。


こんなに人を憎んだ事はない…。


こんなにも……誰かをっ!!



『どんなに…僕を傷付けたって……無駄だよ………

僕は……誰のものにも……ならない………

ユノさん以外……僕を手に入れる事なんて出来ない!


『ふん…粋がっていられるのも今のうち……

さぁ…ここからが本番だ。』


男の手が……チャンミンの下半身に触れる。

『っつ…!!やめ……』



『おい、さっさとそのピアスを取れ。
目障りだ。』


一人の手が下半身に触れる。

もう一人の手は…チャンミンのピアスに………



『やめ……やめろーーーーー!!


やだ……

やだ………

ユノさんっ!!!』




絶叫にも似た叫びを空に放った瞬間、

チャンミンに跨っていた男の動きが一瞬で止まった……。







『おい…その汚ねぇ手を今すぐ離せ。』




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