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甘い恋人 15-C

ユノ……

そう呟いて目が醒めた……
もちろん…隣りにユノが居るはずもなくて……

悲しい夢を見た…
僕の大切で大好きなユノが…僕に背を向ける夢……

…やっぱり俺…男を愛せない……

そう言って僕に背中を向ける夢だった……


でも…僕は…僕にはユノが必要なんだ…
どんなにユノが僕の事…後回しにしたって、
僕には…ユノしか居ないんだ……

だからこそ…苦しくて…悲しい……

言ってしまえればラクなのに…
本気でユノに…本当の気持ちを言えたら…いいのに…

でも…それが出来ないんだ…
どうしていいのか…何も分からないんだ……


ふと見たスマホ……
ピンクの点滅…

ユノだ…

僕は慌ててスマホをタップする…

『今、帰って来た。おやすみ、チャンミナ。愛してる。』

それが届いたのは…僕がとっくに寝ている時間だった。


ユノ…
僕たち…何も変わってないよね…
ちゃんと…僕を愛してくれてるんだよね……

僕たち…恋人…だよね…


このメールを見ても…僕の不安は増すばかりだった……

ちゃんと言ってよ…
ちゃんと僕を見て言ってよ…ユノ……
僕はこんなにも…ユノを愛してるんだよ……




出勤した時にはユノはすでにデスクに居て書類を整理していた。


『おはようチャンミナ!』


いつもと変わらない…

『おはようございます。ユノヒョン』

僕はユノの顔が…見れなかった…

それから何度かユノに声を掛けられたけど、
心とは裏腹に…態度でユノを拒否してしまう…

本当は…あのサイン…してほしいのに……


苦しさばかりが僕の胸を締め付ける……



『なに?チャンミン、元気ないじゃん!』
『…そんな事…無いですよ…』

隣りの席の先輩に声を掛けられた。

『なんだよ、お前、ユノと離れ離れで寂しいのか?
お前ら、いつもナイスコンビだもんな!
ユノが居ないと、そんなに不安か?』
『…別にユノヒョンが居なくても、仕事は出来ます。』
『そうかぁ?俺にはボアにユノを取られて悲しいって顔に見えるけどなぁ~』
『べっ…べつにそんな事ないですよ』


…いや……その通りだ。

いつも僕の隣の席で一緒に働いているのは…この僕だ…
ここの部署の誰よりもユノと一緒に働いているのは…この僕……


…謝ろう…
あんな態度をとってしまった事…ユノに謝らなきゃ……



僕は覚悟を決めて企画ルームのドアの前に立つ。

ノックをしようとした瞬間に聞こえてきた声…

『……愛してるんだ…もう…離せないんだ…』


ユノの声……


な…に…?


動揺してしまい、自分の心臓の音が煩い…

何も…聞こえない……

それでも掴んでしまったドアノブ……

『…大切な人…。ユノ…あたし……』


それに手を掛けた瞬間に聞こえたボアさんの声……

そして…僕の目に入ったのは…

ユノの顔に寄り添うボアさんの後姿………


『ユ…ノ……?』



もう…僕は……何も信じれない……
目の前の光景が…涙で見えない…
ここで出したくないのに、
どんどん溢れてくる涙……



もう…その場になんか居られなかった………



僕は企画ルームを出た。
このままここになんか居られない……

もう…なにも…見たくない……
ユノは…僕の…恋人なのに………



『チャンミナ!!ちょっと待てよ!!』

後から追いかけて来たユノの声……


その声に…足が止まる……

ユノ…?ユノは僕の恋人だよね…?
僕の事…好きなんだよね……?

誰にも取られたくない……
ユノだけは誰にも渡したくない!!!


振り返りユノの腕を掴んで会議室に入る。
ユノがいつもしてくれる様に鍵を閉める……

『チャンミナ…?どうかしたか?』

ユノは何も感じないの…?
僕がこんなにも……嫉妬してるなんて何も気が付かないの…?

なら…僕が…


『ユノは僕のだ!!ユノは…僕だけのユノでいてよ…
僕…不安なんだ…僕は男だし…きれいでもない!
でも…僕にはユノだけなんだ……
誰にも…渡したくないんだから!!』

もう…隠さない…
自分の気持ちを隠さない……

だって…僕には…ユノしか居ないんだから…
誰にも…取られたくないんだから…


ユノに思いっきり抱き付く……
その首に腕を回して自分の身体を押し付けた。
そして…懸命にユノの唇にキスをした……

『チャ…チャンミナ…んんっ…ちょ…チャンミナ……』

キスをしながらもぐっとユノを引き寄せ、
ドアにユノの背中を押し付ける様に…その身体を抱きしめた……


ユノは…
ユノだけは…誰にも…渡したくないんだ……

ユノ以外に…好きになる方法なんて分からないくらい…ユノしか居ないんだ……


僕の事…大事にするって言ったじゃん…
それなのに…僕以外と……仲良くなんか…しないで……
今みたいに…いつもの僕じゃいられない…


僕の傍からユノが居なくなったら……僕は…僕じゃ…居られなくなるんだから……


『ユっ…ノ……僕だけのユノだって…言った…じゃん……』


その言葉に今度はユノが僕の身体を更に引き寄せる…


『チャンミナ…ごめんな…寂しい思いをさせて……
俺は…チャンミナのものだよ…
ボアはただの友達だ……
ボアにもちゃんと恋人はいる……』

えっ……


『俺にとってチャンミナは可愛くて…愛おしくて…俺の方が離せないんだ…
でも…泣かせたのは…俺だよな…
不安にさせてごめんな…

愛してるのは…チャンミナだけだよ……愛してるよ……』

怖くてあげられなかった顔をゆっくりとあげて、
その瞳を見つめる……



僕の…大好きなユノの顔だった……
僕を愛してくれるいつものユノだった……

それからユノは何度も何度も優しいキスをくれた…
僕がした様な…一方的なキスなんかじゃなくて、
とてもとても優しくて愛おしいキス…だった……


この短い時間でどんなに愛を囁き合っただろう…
さっきまでこの胸を締め付けていた不安な気持ちは…

もう…なにも無くなっていた……

だって…

僕の大好きなユノがそこには居たんだから……


『もう…行かなきゃね…ユノ……』
『あぁ…そうだな』

そう言って悲しい顔をしたユノ…
思わずその顔をもう一度引き寄せ、
ユノの綺麗な首にキスマークを付ける…

ワイシャツのギリギリのところに、
いつもよりも強く…キスマークを刻む……

『ユノは…僕のもの…誰にも…渡さないんだから…その印…だよ…』

もう一度ユノを見上げて、
そっと唇にキスを落とす……

『チャンミナ…本当…可愛い…俺はチャンミナだけのものだ…』

ユノはそう言って僕の顔中に優しいキスを降らす…

『ユノ…くすぐったいよ…』


もう僕に…迷いはなかった…


『ほら…チャンミナ…おいで…』

そう言ってユノも…僕にキスマークをつけてくれた……




当たり前だよ…ユノ…
僕には…ユノしか…



要らない……



それから何もなかったように、
ユノは企画ルームに、
僕はデスクに戻った……

それでも…さっきみたいな迷いは…もうない………

だって…僕は…ユノのものだから……

ユノが付けてくれたキスマークにそっと触れる……
それだけで…僕は…この離れ離れの仕事も頑張れるんだから………




夕方…ユノと一緒にボアさんとバーに行く事になった。

『チャンミナ…本当は2人きりで過ごしたいんだけど、
俺…チャンミナの事、ボアに…紹介したいんだ…一緒に行ってくれるか?』

照れたように話すユノを見ていたら、
僕まで照れちゃって…


…でも…男の僕を…恋人って本当に…言うのかな……

僕はそれなりの不安もあって、
なかなか前に進めなくて…

そんな僕の肩にそっと手を置いてくれたユノと一緒に店の中に入った。


席に着いてからずっとボアさんに見られている。
変な緊張で…身体強張っていた。

『ボア!お前チャンミナを見つめすぎ!チャンミナ、怖がってるだろ!
俺の可愛い恋人を泣かせるなよ!』

ユノの言葉にドキッとする…
…でも…嬉しかった…俺の恋人…確かにそう言ってくれたから…

『私はボアよ!よろしくねチャンミナ』

『…はい…チャンミンです…よろしく…お願いします…』

まだボアさんを見れない僕の手を、
ユノがそっと引き寄せ握りしめてくれた……

『ボア。俺の大切な恋人のチャンミンだ。
俺、チャンミナを愛してる。今、すごく幸せなんだ。』

真っ直ぐに彼女を見つめて話すユノ…

『チャンミナはユノにすごく愛されてるわね!ユノのこんな幸せそうな顔、
初めて見たわ!2人ともお似合いよ!チャンミナ、ユノをよろしくね!
私も報告があるわ!あたし、結婚するの!』

その言葉に…驚いた…

驚いたけど……それと同時に…一気に身体の力が抜けた……


『チャンミナはユノのどこが好きなの?』
『はい…僕の事…とても大切にしてくれます…』
『ふーん。で?ユノは?』
『俺はチャンミナの全部だ!もう可愛くて仕方がない!』
『へっ!ご馳走さま!まさかユノがね~こんなにデレデレなんて…信じらんないわ!』

そこからお酒も入り、
僕はボアさんとすっかり打ち解けれることが出来たんだ。

『ボアさんの彼はどんな感じですか?』
『とっても優しいわ!私の事、愛してるって1日に何回も言ってくれるの!』
『…ユノも…です…僕の事…愛してるって。僕たち、会社でのサインがあるんです。』
『サイン?ったくユノったら、そんな事までするの?』
『はい…いつもしてくれます。けど、直して欲しいのは歯磨き粉なんですけどね…』


僕は安心した事もあり、
ボアさんと一緒にユノの話をして盛り上がった。
ボアさんも僕の知らないユノの事をたくさん教えてくれて…本当に楽しくて。


『でも…僕…不安でした…ボアさんとユノが本当に仲が良くて…
ユノは本当は…男の僕なんかじゃなくて…ボアさんの事が…その…好き…なんじゃないかと思って…
本当に不安でした…』

『そっか…ゴメンね~チャンミナ!誤解させちゃって…
ユノ!こんな可愛いチャンミナを泣かせたら、あたし許さないからね!チャンミナ!
チャンミナは私の可愛い弟なんだから!」

そう言って僕の頭を撫でてくれたボアさん……

嬉しかった……

ボアさんにちょっかいを出されていた僕を急に引き寄せ、

『チャンミナを絶対に幸せにするよ!』

そう言ってくれたユノ……


ボアさんは僕たちを認めてくれて応援してくれる……
その言葉が…嬉しかったんだ………




帰り際、

『チャンミナ…ちょっと』

ボアさんに手招きをされ、耳元で囁かれる。

『チャンミナ…自分にもっと自信を持ちなさい…
あなた達、まだ結ばれてないわね?うふふ♡
大丈夫よ…ユノにはもうあなたしかいないんだから。
ユノの事を知っている私が言ってるんだから、もっともっと自分に自信を持ってね。

あなた達の愛は本物…大丈夫…自分の気持ちを信じなさい!
自分の気持ちも、
ユノの気持ちも疑わない事が幸せになる鍵よ!
待っていてはダメ。
我慢していてはダメよ。
黙ってユノの胸に飛び込みなさい!!そして…とりあえずヤってみな!あはっ!』


そんな事…ボアさん……///

でも…何でもお見通しなんだね…ボアさんには…

『ボアさん…ありがとうございます…僕…ユノを…愛してます…その気持ちには…嘘はないですから…』




ボアさんと別れ、
ユノとふたりで帰る……

とっても久しぶりな気分。

『チャンミナ?さっき何を話してたんだ?』
『内緒!ユノ、ボアさんっていい人だね!』
『なぁ…教えろよ!チャンミナ!待て!!』

先に早足で歩き出した僕を掴まえて、
触れるだけのキスをしたユノ。

『ユノっ…?』

『チャンミナ…ボアと仲良くしすぎ。チャンミナは俺の恋人だろ?』

ふふ…ユノ…嫉妬したのかな…?
これじゃぁ…今までと…逆じゃんか…


ユノ…僕はユノの愛を疑ってしまったね…
こんなにも愛してくれるユノなのに、
見えない何かに怯えて、
僕の知らないユノに…心が揺らいで……

でも…

今…僕の隣にはユノが居る……

僕の隣で、

『チャンミナ…愛してるよ…』

そう囁いてくれるユノがいる…

大切な人に僕を恋人だと堂々と言ってくれたユノが居る……



この人以外…僕が信じる人なんか…


どこにも居ない…



僕…本当にバカだった……
ボアさんの言う通り、
僕がユノを愛しているという事、
ユノが僕を愛してくれていると言う事……


それを疑ったら……何も残らない……



その手を離せないのに…
ユノを疑うなんて……
僕は…まだまだユノの愛には勝てないな……



もっとユノを愛そう…
もっとユノを感じよう……

そして…もっとユノに…


愛されたい………


『ユノ…愛してるよ……』


この言葉しか見つからないのが悔しいくらい、
ユノを…愛してる……

『俺も…愛してるよ…チャンミナ…』


ほら……

僕たちは愛し合っている……

『愛してるの』一方通行の想いじゃない……


押し付けるだけの愛じゃない………


僕たちはこんなにも…愛し合ってる………


2人で手を繋いで歩く幸せな帰り道……


ユノ……僕は……


もっと…あなたに…



愛されたい………
愛してほしいよ………


いつか心も身体も全て……ユノに……



愛されたい………






あとがき♥



はい…チャンミナの悲しい悲しい嫉妬の果て……
結局はユノの愛に包まれました……

そう…
愛は片方だけが強くてもダメなんです……
とても大切な思いだけど、
それが交わり、慈しむことが大事……

もし愛し合ってるならば、
その愛を疑わない事……
自分の気持ちも……疑わない事……

チャンミナは…諦めませんでしたね。
ユノを取り返したくて、懸命のキスでユノに想いをぶつけました。

チャンミナは変わりました…
ユノの隣で強くなりました。

自信のなかった自分。
それを愛で包んでくれたユノのおかげで……

チャンミナは今…最高に幸せな笑顔に溢れていると思いますよ…




これは…私とDycuちゃんにも言えます…
彼女が居たから、
私もこうしてお話を書いています。
SSではなく連載と言う形で…。
そして、本来はとても難しいコラボ…

書き方も表現も違う2人がひとつの作品を生み出す。
これは私たちに限らず、
他にコラボしたり、
リレーで書いている方々にも言える事で、
本当に大変な事だと思います。

相手の頭の中の流れと、
自分の書きたいことが一致しないと、
一つの話は…書けません。
妥協して自分の想いとは違う方向になっては…
続きは書けないと思うんです。

でも彼女と私は遠慮なんかしないで何でも話します。
そして、
それでもいつも流れは一緒。
一つの流れを言えば、
2人同時にLINEに書き込みした事が一致してるんです。

これって本当に幸せな事だと…
たまにはふざけてLINEでユノとチャンミンの会話が始まり、
そこに新しいお話が生まれていたりします。

ここは…自己満足の場所かもしれません…
でも…大切な場所…
私たちのコラボ小説の宝箱です。


さぁ…暗い話は終わり!!!!


明日からはまた甘い甘いお話が始まります!!
更にお互いに恋しちゃった2人……
どんなに日々が待っているのでしょうか??

幸せの書き出しは、
私の大切なDycuちゃんから!!
20時更新です!
待って下さっている方、

お楽しみに!!



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